老人ホームを探した方法

前のページの「老人ホームを探すきっかけ」でお話ししたように、私たち夫婦は家内の父のための老人ホームを探さなくてはいけない事態となりました。

さて、どうやって探せばいいものか、さっぱり見当もつきません。

取りあえずネットで調べてみましたが、一口に老人ホームと言ってもたくさんの種類の老人ホームがあることを知りました。

公的のものや民間のものなど、様々なタイプの老人ホームがあり、何が何だかさっぱりわかりません。

そこで、入所する家内の父に一番望ましく、私たち家族にとっても都合のいい施設の条件から優先順位を決めることにしました。

そして、その条件に合う施設を片っ端から訪ねてみようと考えたのです。

以下は私たちが考えた優先順位です。

 

老人ホームの条件の優先順位を決める

1.総額の費用が父の年金の範囲に収まること

これが最も大切なポイントでした。

老人ホーム正直ピンからキリまでありまして、値段はまちまちです。

もちろん、老人ホームの費用が年金の範囲を超えても、貯蓄が充分であればその不足分を貯蓄を切り崩して補填することも可能ですが、お恥ずかしながら、家内の父の貯蓄額はあまり多くなく、費用の不足分を補填するには厳しいものがありました。

とすれば、年金の範囲に収まるところを探すほかありません。

家内の父の年金額は、手取りで約15万円です。

医療費や薬代、ちょっとした小遣いの事を考えれば、老人ホームの費用としては12~13万円が一杯かなと考えました。

そこで、第1の条件として、1か月の費用総額が13万円以内の老人ホームであることに決めました。

2.父の性格に合った独立性の高い施設であること

家内の父はとにかく人見知りで、社交性が全くない人です。

家族には全く問題ないのですが、他人とは決して交わろうとはしません。

むしろ嫌がります。

老健施設に入所していた時も、他人と食事をするのさえ嫌がり、無理を言ってベッドに食事を運んでもらっていました。

このような性格なので、出来るだけ個人のプライベートな空間を確保できる施設でなければ難しいと考え、父の性格に合った独立性の高い施設であることを第2の条件としました。

3.私たちの家から車で30分以内で行ける施設であること

一旦老人ホームに入所しても、通院やちょっとした身の回りの世話など、家族としてしなければならないことは結構あります。

もちろん、ちょこちょこ顔を見せてやりたいということもありますし、何かあった時にすぐ駆けつけなければといったこともあります。

そこで、私たちの家から車で30分以内で行ける施設であることを第3の条件としました。

 

もちろん、その他にも細かい希望はたくさんありましたが、この3つの条件を基に老人ホームを探すことに決めました。

しかし、どうやってこの3つの条件を満たす老人ホームを探すのかは、まださっぱり検討さえつきませんでした。

次のページ以降で、私たちが老人ホームを探した具体的な方法についてお話しします。

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